こんにちは、風山美久里です。
まずは、小学校・中学校の音楽の授業のつもりで。
皆さん、ご存じの通り、西洋音楽の音階っていわゆる
ド→レ→ミ→ファ→ソ→ラ→シ→ド ですよね。これらは 全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音 の構成パターンで、左図の下の ”ド” から上の “ド” のすなわち1オクターブを十二等分した半音の数で言うと 2→2→1→2→2→2→1個ということになります。そして、明るい感じの音の流れで「長音階」または「長調」と呼んでいます。
そして、ドレミファソラシドは本来、イタリア語のDo→Re→Mi→Fa→Sol→La→Si→Do を日本読みしたもので、本来の日本の音名は ハ→ニ→ホ→ヘ→ト→イ→ロ→ハ ということになります。ちなみにドイツ読みでは C(ツェー)→Ⅾ(デー)→E(エー)→F(エフ)→G(ゲー)→A(アー)→H(ハー)→C(ツェー)となります。
イタリア語:Do(ド) → Re(レ) →Mi(ミ) →Fa(ファ)→Sol(ソ) →La(ラ) →Si(シ)
ドイツ語 :C(ツェー)→D(デー)→E(エー)→F(エフ) →G(ゲー)→A(アー)→H(ハー)
日本語 :ハ →ニ →ホ →ヘ →ト →イ →ロ
さて、上図の ”ド” すなわち日本名の ”ハ” から始まる長音階を ”ハ長調” と呼びます。そしたら ”レ” から始まる長音階はというと、 ”レ” の日本名は “ニ” なので ”ニ長調” ということになります。ところが、鍵盤で確認すると ”レ” から1オクターブ上の ”レ” までの音の流れは、全音→半音→全音→全音→全音→半音→全音、数で言うと 2→1→2→2→2→1→2 ということになってしまい長音階の流れになりませんよね。そこで一部の音を♯や♭を使って半音上げ下げの工夫をしてうまく長音階にもっていくわけですよね。
ミから始まる長音階はホ長調、ファから、ソから、ラから始まるものも同じ考え方です。そしたら例えば左図でレとミの間にある黒い鍵盤から始まる長音階なんてあるんでしょうか。あるんですね~~。レの半音上なのでレの#、ミの半音下なのでミの♭、日本ではある音程を半音上げることを嬰(えい)と言い、半音下げることを変(へん)と言います。なので、レの半音上から始まる長音階を嬰ニ長調、ミの半音下から始まる長音階を変ホ長調と言うんです。さて、ここで不思議だと思いますよね。同じ音から始まるのに呼び方が二つあるなんて。実際問題、変ホ長調を嬰ニ長調として#系で表そうとすると#の数が増えすぎてダブルシャープの記号を使わざるを得ず、楽譜が複雑になりすぎて現実的ではないんですね。ですのでレとミの間にある黒鍵からはじまる音階をもつ楽譜は♭三つ表記の変ホ長調で表されます。このお話はあくまで音楽の理屈でありまして、こういう考え方なのだよ、ということをお伝えしたかったのです。
わかりにくかったですか。また、追々いろんな角度からお話ししていきたいと思います。
さて、次の図はおもなピッチにおけるヴァイオリンの運指を分かりやすく示したものです。
中央の黄色がハ長調の運指を表しています。ハ長調より右が♯系で、♯一つがト長調、♯二つがニ長調、♯三つがイ長調、♯四つがホ長調です。そしてハ長調より左が♭系で、♭一つがヘ長調、♭二つが変ロ長調、♭三つが変ホ長調、♭四つが変イ長調です。
よく見ると、右に行くごとに、また左に行くごとに一定のリズムがあることに気がつきます。
右に行く♯系では、♯が一つ増えるごとにハ長調での縦のラインの指の押さえ方がひとつずつ右に移動し、逆に、左に行く♭系では、♭が一つ増えるごとにハ長調での縦のラインの指の押さえ方がひとつずつ左に移動していくんです。このことは、第2→第7‥‥とポジション移動をしても同じです。ですので、ヴァイオリンの音階練習をするにあたってもたいへんわかりやすく、おぼえやすいですね。
これから、ヴァイオリンを始めようとする皆さんも、ぜひ参考にしていただきたいと思います。なぜこのようになるかについては、ヴァイオリンの開放弦が低い音から順に ソ→レ→ラ→ミ というように5度の間隔で張られているからなのですが、このへんのところはまた別の機会にお話ししていきたいと思います。
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